トリプルネガティブ乳がんに有効性が期待される薬剤

トリプルネガティブ乳がん

 

乳がんの治療標的となる三つの受容体が欠如していることから、そのように呼ばれていますが・・・

ネガティブなんて凄く呼び方悪く聞こえません。ガンと言われショックをうけトリプルネガティブと言われショックを受け(>_<)

「ネガティブ」という言葉に傷ついていくのですよ。


全乳がんの約10~20%がトリプルネガティブ乳がんだそうです。

 

乳がんの中でも特に30代、40代と若い人に発生しやすい「トリプルネガティブ乳がん」

ほかのタイプの乳がんに比べて若年者に多いのが特徴で、増殖能が高く、生存期間も短いと言われています。

他のタイプの乳がんと比較して、より高い再発率、再発後の急速な進行を示し、予後が不良ですΣ( ̄□ ̄|||)

こんなことも書かれてる。
気持ちめちゃめちゃ下がりますやん(´;ω;`)⇩⇩⇩

 

そんな『トリプルネガティブ乳がん患者』の、あるママ  

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)について調べていたら、

ーある日ー

 

20年以上も前から卵巣がんや肺がんに使われてきた「カルボプラチン」という抗がん剤がトリプルネガティブ乳がんの再発防止に有効である可能性が高いことがわかりました。

トリプルネガティブ乳癌女性を対象とした臨床試験で、標準的な術前化学療法にカルボプラチンまたはベバシズマブを加えると、乳房から腫瘍が完全に消失する割合が高くなるというデータが、2014年サンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCC)で発表された。

「カルボプラチン」は現在、乳がんでは転移再発のHER2陽性乳がんのみ保険適用とされています。

「カルボプラチン」とは

 

カルボプラチンは細胞障害薬という抗がん剤の一種で、その中でも白金製剤に分類されています。がん細胞が分裂する際に、細胞内の核の中で遺伝子本体であるDNAが合成・複製されます。

DNAの複製には、まずDNAの二本鎖をほどく必要があります。カルボプラチンを投与するとDNAの二本鎖に橋をかけるように結合して(架橋反応といいます)複製を阻害し、がん細胞を死滅させます

乳癌の場合
トラスツズマブ(遺伝子組換え)及びタキサン系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはカルボプラチンとして、1日1回300~400mg/m2(体表面積)を投与し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、投与量は、患者の状態により適宜減ずる。

カルボプラチン(商品名:パラプラチン)はシスプラチンに比べて抗がん作用はやや劣るが、腎毒性や聴器毒性、嘔気・嘔吐などの副作用を軽減した薬として知られています。同じ白金製剤ですが、シスプラチンの構造を変換することで副作用を弱めたということです。

主な副作用としては、悪心・嘔吐、食欲不振、全身倦怠感、脱毛、発熱、白血球減、血小板減少、赤血球減少、好中球減少などが知られています

 

薬物治療は化学療法に限られていましたが、最近、PARP阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬が相次いで承認されました。新たな分子標的薬として期待されるAKT阻害薬の開発も進んでおり、治療選択肢はさらに広がりそうです。


 

トリプルネガティブ乳がんのサブタイプ

 

 マイクロアレイ法という検査法を用いて、癌細胞の遺伝子を調べ、その特徴によって以下の7つに分類します。この方法は煩雑で費用も高額であり、通常、一般診療では行っていません。

 

 basal-like1(BL1)サブタイプ 
basal-like2(BL2)サブタイプ

 細胞増殖能が極めて高く、細胞周期関連遺伝子やDNA傷害応答性遺伝子が高発現。
 遺伝性乳癌の原因遺伝子の一つBRCA1の遺伝子変異を受け継いだ保因者に発生する乳癌(BRCA1関連乳癌)の80~90%は、

 遺伝子発現プロファイルではBLに分類される。


immunomodulatory(IM)サブタイプ

 髄様癌が代表、免疫反応に関連した遺伝子が高発現。


 mesenchymal (M)サブタイプ
 mesenchymal-stem like(MSL)サブタイプ

 transforming growth factor[TGF]-β、EMT、増殖因子、Wnt/β-cateninシグナルに関連した遺伝子が高発現。

 後者では幹細胞関連遺伝子も高発現。

 

 luminal androgen receptor(LAR)サブタイプ

 アンドロゲン受容体(男性ホルモン)やluminal関連遺伝子が高発現。

 

Unstable(UNS)

 上記どれにも分類できないもの。

 

それぞれのタイプで、よく効く薬剤があると考えられていて、それに応じた開発も進められていますが、まだ臨床現場で薬剤を使い分けるまでにはなっていません。

サブタイプ分類で選別されたトリプルネガティブ乳がん患者を対象に、最も有効性が期待される薬剤を用いた臨床試験の実施が求められています。

  しかしながら、乳がん患者の約10~20%と少ないトリプルネガティブ乳がん。研究、開発がなかなか進まないのが現状です。

 

 

それでも日々

多くの方が研究・開発に力を注いでくれています。

沢山の人支えがあって作られています。

良い薬ができるように・使えるようになるように

願う事しかできませんが、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

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